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- レーザー治療

当院では、高出力の医療用レーザー機器を導入しています。これにより、従来の治療では難しかった症例にも対応できるようになり、外科処置の精度向上・止血効果・疼痛緩和など、幅広いメリットをもたらしています。ペットの身体的負担を抑えつつ、より高度で安全な医療を提供できるのが特徴です。
レーザー治療のメリット
レーザーは切開と止血を同時に行うことができるため、出血量を最小限に抑えられ、処置時間の短縮につながります。その結果、ペットの体への負担を軽減し、より安全に治療を行うことが可能です。
レーザーは低侵襲で周囲組織への損傷が少ないため、処置後の腫れや痛みを抑えることができ、回復も早まります。
小さなできものに限られますが、全身麻酔を行わず、鎮静や無麻酔で処置できる場合もあります。高齢や持病などで全身麻酔を避けたいケースでも有効となることがあります。
レーザー治療による特徴的な症例
腫瘍に対する温熱療法
腫瘍細胞が正常細胞より熱に弱い性質を利用した治療法です。
腫瘍部分にインドシアニングリーンという特殊な色素を入れ、そこにレーザーを照射することもあります。
小さいできものに限られますが、全身麻酔をかけずに無麻酔あるいは鎮静で処置可能な場合もありますので、特に高齢のペットに有効です。
短頭種気道症候群
短頭種(フレンチブルドッグ、パグ、ボストンテリア、シーズーなど)は、鼻咽頭から気道にかけての構造(鼻腔狭窄、軟口蓋過長症、気管低形成など)から呼吸困難を起こしやすく、呼吸によって体温を発散しにくいため熱中症になりやすい傾向にあります。レーザーを用いて異常な軟口蓋の切除を行います。また、鼻腔狭窄も認められた場合は同時に鼻腔を広げる処置も実施します。
疼痛緩和治療
ミニチュアダックスなど胴の長い犬種の場合、椎間板ヘルニアを引き起こしやすい傾向にあります。
椎間板ヘルニアの初期症状である疼痛に対して、レーザーを照射することで一時的に炎症を抑え、痛みを緩和することができます。