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大切なご家族であるペットが安心して治療を受けられるように、当院では次の点にこだわって歯科処置を行っています。
1. 麻酔時間を可能な限り短く
2. 1本1本の歯を正確に診断
3. 顕微鏡を用いた丁寧な処置
当院の歯科に関する取り組みや実際の症例、家庭で役立つケア方法を、定期的に更新してまいります
■ 定期的な歯石除去を行ってきたワンちゃんの症例
(12歳、トイ・プードル、約 4 kg)
Before

After

処置中(12.5倍)


コメント:
このワンちゃんは、これまで定期的に全身麻酔下での歯石除去を行ってきました。今回、飼い主さまは「高齢になってきたので、これを最後の歯科処置にしたい」とお考えでした。
処置時には、歯と歯の間の歯ぐきの下に、歯周病の原因となるプラーク(細菌のかたまり)や歯石がたまっているのを確認しました。マイクロスコープ(拡大鏡)を用いて細部まで観察しながら、専用の機器で丁寧に歯石を取り除きました。
歯周病は歯を失うだけでなく、心臓や腎臓など全身の健康に影響することが知られています。今回の処置で口腔内をきれに整えたので、今後は毎日のホームケア(歯ブラシ、歯磨きシート、デンタルジェルなど)がとても大切になります。
■ 定期的な歯石除去を行っているワンちゃんの症例
(9歳、トイ・プードル、約 3 kg)
Before

After

検査中

1週間後

コメント:
今回のワンちゃんは、歯石除去のため来院されました。
歯周病の検査では、歯ぐきのポケットの深さを測定します。1本の歯につき6か所をチェックし、歯周病の進行度を評価します。この子は大部分の歯ぐきの深さが正常範囲で、とても良い状態でした✨
ご自宅でのケアは難しいとのことでしたので、まずは「口や顔まわりを触る練習」からスタートしていただいています。また、この子は月に3~4回ほど病院に来られるため、その際にハミガキ(歯磨きシートや歯ブラシ)をスタッフと一緒に行い、口腔内の清潔を保つようにしています。
歯石を取って終わりではなく、その後のケアがとても大切です。病院での定期的なサポートと、おうちでの小さな積み重ねで、健康な歯を長く維持していけるようお手伝いしています。
■ 初めての歯石除去を行ったワンちゃんの症例🦷
(5歳、チワワ、約 6 kg)
Before


After


処置中(12.5倍)


コメント:
この子は今回、初めて口腔内のクリーニングを行いました。
毎月トリミングに通っているワンちゃんですが、歯石の付着が目立ってきたとのことでご相談をいただきました。
歯ぐきの下は肉眼では暗く見えにくいため、拡大鏡や特殊な光源を用いて観察すると、歯肉縁下のプラークや歯石がより明瞭に確認できます。その結果、進行した歯周病が見つかった部位では、抜歯処置も行いました。
処置後は、ご自宅でのケアがとても大切になります。現在は歯磨きシートで全体を拭き、歯ブラシで部分的に磨く習慣を頑張っていただいています🦷
継続的なケアによって、歯周病の再発予防やお口の健康維持につながります。
■ 口内炎治療を行った猫ちゃんの症例🦷
(9歳、約 5 kg)
Before

処置中(12.5倍)

After(1年後)

コメント:
この子は、重度の口内炎により食事がとれず、よだれも多い状態でした。
歯肉口内炎(難治性)の治療には大きく分けて内科療法(投薬などの保存的治療)と外科療法(抜歯などの外科的処置)があります。
内科療法では十分な改善が得られなかったため、麻酔下で全ての歯を抜歯しました。マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えにくい小さな歯も確実に確認し、処置を行うことができました。
処置後は内科療法を継続し、1年後には炎症が大幅に改善。現在は痛みやよだれもなく、しっかりとご飯を食べられるようになっています🐱✨

